エンドユーザーから商品を開封したときに「シンナー臭またはセメダイン臭がする！」といったクレームがあり、食品製造会社よりその対応策がないか相談をお受けすることが多々あります。

＜異臭クレーム対象食品＞

パン、生麺、カステラ、バウムクーヘン、パウンドケーキ、カップケーキ、ゼリー、佃煮、シナチク、いなり寿司、ちらし寿司、ピザ、ジャム、福神漬け、たくあん、らっきょう、かまぼこ、ちくわ、はんぺん、など

クレーム品の同定試験（原因菌の特定）をおこなっていただくと、ほとんどのケースでピキア（別名：ハンゼヌラ）という酵母であることがわかりました。

いろいろな文献を調べてみると、食品にピキアが付着していると殺菌や日持ち向上のために使用しているアルコール（液剤および粉末）を質化して酢酸エチルを生成する。この酢酸エチルがシンナー臭の原因です。

食品工場内では、一般的に食品原料や環境の殺菌にアルコール製剤や次亜塩素酸ナトリウムを使用していますが、これらの殺菌剤では酵母対策するのは困難です。

長年、同じ殺菌剤を使用していると耐性菌が出現するため注意して下さい。

前述の通り、ピキアはアルコールを餌にして増殖することがわかっていますので、殺菌に使用しているアルコールを止めてしまえば異臭クレームはおさまります。とはいえ、衛生管理に殺菌剤は必要不可欠なので別の殺菌剤を使用または併用する必要が出てきます。

そこで、酵母対策としても使用可能な亜塩素酸水製剤の「クローラスAW」をお勧め致します。

厚生労働省にも認可されている食品添加物の殺菌料である亜塩素酸水をベースとした製剤です。